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横浜在住サラリーマン36歳。娘と猫のミウと音楽の話などを中心に駄文を垂れ流します。

HMV&BOOKS TOKYOオープンに思うこと。

こんなニュースが。

www.musicman-net.com



ふーん。

今日オープンなんだね。
これを見る限りは代官山の蔦屋書店と渋谷タワレコの中間ぐらいのポジションを狙ってるのかなという気がします。

AWA」「LINE MUSIC」「Apple MUSIC」「Google Play Music」・・
まさにストリーミング元年という言葉がピッタリの今年、ますますパッケージメディアに逆風が吹く中でこの店舗を出すとは。
勝算はあるのかなぁ?
(取り扱いはCDより書籍のシェアの方が高いみたいだけど、それにしてもAmazonがあるもんなぁ・・)

手元のスマホでちょちょいとやるだけで翌日(場合によってはその日中に!)自宅に商品が届いちゃうこの時代。

わざわざ店舗に自分の時間と労力と交通費を掛けて足を運んで商品を買いに行く。
それをさせるためにはよく言われる「体験」を売るしかないと思うんだけど、正直いまいちそそられないってのが自分の感想かなぁ・・。

代官山に蔦屋書店ができた時ほどのインパクトが感じられないんだよね。
と言うより、あの時のインパクトが自分の中に刻まれてるからハードルが上がってしまっているとも言えるのかも。
(まぁ、もう35歳だし、「渋谷」という街自体がもうおれをターゲットとしていないって話ですが・・)


圧倒的な物量による高揚感ってあると思うんだよね。
かつてはデパート、そしてその後は大型スーパー。
「とにかく何でもある!」っていう迫力とか勢いとかイメージって、時代が変わっても一定の価値があると思う。
(もちろんその反動もあったりするけれど)

かつての渋谷HMVだって、タワレコだって、ドンキとかもそうだったと思うんだけど。
その「圧倒的な物量」ってイメージがネットショッピングに対して抱けるようになっちゃったってのが大きいのかなぁなんて思ったりもします。
Amazon楽天、ZOZO、その他フリマアプリなどなど。
昔はイメージできなかったけれど、今は自分の手の中の端末(スマホ、PC)の向こう側に無数のあらゆるものが手に入る宇宙みたいな空間が存在するってイメージできちゃったんだよね。
だからリアル世界の物量が、かつてのインパクトを持ち得ない。
だからこそきっとHMVは一旦クローズしたわけだし。

つまりこれまでそれだけで絶対的な価値だった「圧倒的な物量」ってのは既に前提条件になってしまっていて、
それに+α 何を付加価値として載っけるのか?ってところが本当に重要になったんだろうなぁ。
たとえば

デパート →圧倒的な物量+「贅沢感(←昔はね)」
ドンキ →圧倒的な物量+「安さ」
ヴィレバン →圧倒的な物量+「ツッコミたくなるようなセレクト」
タワレコ →圧倒的な物量+「リコメンド」

それぞれに付加価値を載せて勝負しているのではないかなと。

ネットは 圧倒的な物量+「利便性」って感じだけど、
今や安く買えるし、変なものも手に入るし、アルゴリズムの進化でリコメンド機能も向上してるし、まさに 圧倒的な物量 +「全て」って感じすらある。

+α部分に魅力がないと物量があっても支持を得られないのではないかなぁと。

そういう意味で今回のHMVが提示してる+αは今見たところ他との圧倒的差別化にはなっていないように感じるのが正直なところです。


とは言え、百聞は一見にしかず。

いざ足を踏み入れてみたらすごく魅力的な空間かも知れないし、

パッケージメディアを愛するものとしては応援していきたいと思っているので近々足を運んでみます。


ちなみにちょっと話題は変わるけれど、この連載すごく面白かったです。

www.advertimes.com