★★★★★★★

横浜在住サラリーマン36歳。娘と猫のミウと音楽の話などを中心に駄文を垂れ流します。

UTすげぇな。

いつもは入店して「Yシャツ!肌着!ソックス!以上終了!」ってお決まりの流れ作業で買い物することが多いユニクロですが、久しぶりにゆっくり店内見てみたらTシャツブランド「UT」がもうすんごいことになってたので思わず買ってしまいました。

買ったのは「松本大洋×ニコラ・ド・クレシー」と「daft punk」の2枚。

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UTを見てて感じたのが「メガ」「ギガ」とか「モンスター」とかそう言った形容をしたくなるようなコラボのボリューム。

「ディズニー」「スヌーピー」「ミッフィー」「アメコミ」「TIN TIN」「手塚治虫」「攻殻機動隊」「STAR WARS」「ハリウッド映画」「海外ミュージシャン」「現代アート」「sou sou」「松竹歌舞伎」「リラックマ」「ポケモン」「トミカ」etc・・。

とにかくコラボしているブランドやコンテンツの規模感がハンパない・・。

もうありとあらゆるものがUTに飲み込まれているような印象を受けたよ。

 

 

自分のユニクロに対してのブランドイメージは決して悪くないし、むしろ最近はすごくいい感じですが、やっぱり心のどこかで「他のブランドよりも劣ってる」っていう昔の感覚が残ってるんだよね。

常に進化を続けてるのが目に見えて分かるし(ブランド戦略成功)、デザインもかなり洗練されてるし、値段も安いし、着ることや買ったことに対しての満足感は他のブランドよりはるかに高いのにも関わらず、すごく不思議な話なんですが、ちょっと見下した感覚ってのが根深くあったりして。(いや、それは決してユニクロを着ている人を見下してるとかではなく、自分自身がちょっと胸を張れない感じの自虐的なそれです)

 

でも、そういう根底に根強く残る(ん?「頭痛が痛い」みたいになってる?)感覚すら駆逐、凌駕していくような猛烈なパワーを感じました。それはUTに関わらず、今ユニクロがやってる全ての戦略に対して感じてはいたのだけれど、なんかもう本当に身体で納得させられた感じ。

 

だってコラボする側だってメリットがないと組まないし、ってことはユニクロに対してブランド価値を認めてるってことだもんね。

昔だったらこんなダサいところと組んだら自分たちのブランドが傷付くって考え方もあったかも知れないけれど、恐らくそういうことはもうないんだろうなぁ。

(もしくは莫大な使用料を支払ってる。まぁこれもあるだろうけど)

おれみたいな斜に構えた中途半端なサブカル(死語?)かぶれに対しても松本大洋なんかを当ててきて、「どうだ?バカにしてるけど欲しいんだろ?」って挑発、ねじ伏せられてる感じ。(自意識過剰・・)

全世界のあらゆる人が何かしらヒットするようなコンテンツを取り込んで広く用意する。

そんなん世界見渡してもユニクロにしかできないよなぁ。

 

ちなみに今のUTのクリエイティブ・ディレクターは元エイプのNIGO氏。

それを考えると、ちょっと節操ないんじゃないかってくらいの規模感とか、デザインに対するこだわりとか、あぁなるほどなぁと合点がいきます。

 

参考まで。

一部内容が重複してるけど、どちらも興味深いインタビューです。

 

値段の安さもあり、今後もちょくちょく買ってしまいそうな気がします・・。

もうTシャツ100枚くらいあるのにー。

ひと夏全部違うの着ても余っちゃうのにまだ買うのかー。

ってな感じで。

 

しかし意味も分からずダフトパンクのTシャツ着てるおばちゃんとかが出てくると思うとなかなか痺れますなぁ。

 

 

くるり 20th ANNIVERSARY コンセプトライブ「NOW AND THEN」

先日(渋谷C.C.Lemonホール改め)渋谷公会堂くるりのライヴに行ってきました。
(なんと渋公、今年で解体なんだね、ガーン・・)

今回は20th ANNIVERSARY コンセプトライブ「NOW AND THEN」 と言うことで、
大好きな1st「さよならストレンジャー」、2nd「図鑑」の再現ライヴでした。

このアルバム、当時から本当に何百回聴いたか分からないくらい聴いてるから、音の一粒一粒、歌詞の一言一言が身体に染み渡ってるの。
何せその頃のおれ19、20歳だもんね。
青春真っ只中に出会った作品だったから自分自身の思い出ともリンクしまくっているんだよね。

当時好きだった人とうまくいかなくて、辛くて辛くて真夜中に図鑑の中の「マーチ」とか「チアノーゼ」「青い空」とか聴きながら部屋で1人号泣したりさ(笑)
今でこそ笑い話にできるけど、当時は本当に胸が苦しかったんだったんだよなぁ・・。
思い返してみれば、素晴らしい青春時代を過ごしたもんだなぁ。

自身の人生の一部に寄り添い続けてくれたそんな2作品を完全再現するライヴってことで、平日開催だけど思わずチケットを取り、会社を定時に飛び出してきました。

(しっかしサラリーマン泣かせの平日18時半きっかりスタート・・毎回思うけどくるりの東京公演は悪意があると思う・・(笑))

しかも一緒に観たのは当時一緒に泣き笑い過ごした親友。
個人的にはもう最高のシチュエーションでした。

ライヴは両アルバムをちゃんと曲順通りに演奏。
「虹」「東京」「街」なんかは今でもライヴで頻繁に聴けるけれども、それ以外の普段のライヴでは絶対にやらないであろうマイナーな(でも粒揃いの)大好きな名曲たちが聴けたのが嬉しかったな。
 
トランペットのファンファンが産休ということもあり奇しくも、当時の編成に近かったし、曲順もそれぞれ音源そのまま演ったけれども、それでもやはりあの時と全く同じということはなく、2015年の今のくるりの音でした。
アレンジどうこうってことだけではなくね。

さよならストレンジャー」の楽曲を聴きながら、「あぁ、これって佐久間(正英)さんプロデュースだったんだよなぁ、やっぱりその手腕は確かだったのだなぁ・・」なんてボンヤリ思ったり、「図鑑」の楽曲聴きながら、「とにかく苛立ってて、尖ってて、本当に若者特有のやり場のない苛立ちの熱量がすごいなぁ。おれが共鳴したのはこれだったんだなぁ」とか、なんかもう本当にしみじみと胸が熱くなりました。
何百回演奏してるだろうに風化しないのはなんでだろうとか、そーいや八代亜紀が「歌い手が曲に感情を込めるのはよくない。敢えて込めないことでその余地に聴き手が自分の想いを重ねられる」(的な)こと言ってたなぁとか、権藤さんの演奏はスマート過ぎて音としては申し分ないんだけど、視覚的な部分ではちょっと今回のくるりと合ってないかもなぁとか。
この曲、あの時あの場所で流れたなぁとか。
この歌詞のこの部分に自分を重ねあわせてしまうんだよなぁとか。
「東京」も「街」もアルバムの中では結構突飛な場所に置かれてるんだなぁとか。(ライヴでは終盤のクライマックスで演奏されることが多いけれど、今回はアルバムの曲順通りだったので中盤で突如流れた感があったのです)
もうグルングルン頭の中で色んな想いが溢れてました。

いやはや・・。
よかった。
本当に素晴らしい時間だったよ。

度重なるメンバーの加入・脱退、作風の毎度驚くほどの変遷、音楽市場を取り巻く状況の激変。
本当にくるりは1度たりとも平坦な道のりを歩いてこなかったよね。
よく解散することなくここまで生き抜いてきたと思うよ。
そしてきっとこれからも荒野を行くのだと思う。

そんな彼らがこの作品たちをもう1度演奏したってのにはすごく意味がある気がする。
決して新作が振るわないから過去の資産にしがみ付いてるわけではないし、きちんと過去を見直すことで、新しい一歩を踏み出したり、また新しい発見があったりするものだもんね。
彼らは「Remember me」とか「奇跡」とかで知った新しいファンがこのライヴ観たら引くんじゃないか?なんて言ってたけど、いやいや最近の楽曲も十分ヘンだから。
(もちろん褒め言葉としてね)

聴くたびに胸が締め付けられる思いになって苦しかった「図鑑」と言うアルバムに対して、今は優しい気持ちで微笑むように作品と接することができるのは、彼らの演奏が変わったからかも知れないし、長い時間の中で自分自身の価値観や作品との距離が変わったということなのかも知れない。色んな憑き物が落ちて、おれの想いも成仏したんだね(笑)
いずれにせよ今もこの作品たちに形の違う感激を与えてもらえていること、それが何より嬉しかったな。
過去をただ懐かしんで終わりっていう回顧主義的なものでなく、
今、そして未来を見据えることができて本当によかった。

それはライヴだけでなく、その友達との関係性みたいなものも含めてね。
変わり続けてるけれども、変わってない。
変わってないけれど、変わってる。
やはり人生ってのはいきなり変わるものではなく地続きだってことなんだと思う。

子供ができてからというもの、これまでアホみたいに行っててライフワークとまで言ってたライヴが全然観られなくなっちゃって、いまだに自由に楽しんでる人たちを横目に見ながら羨ましかったりもするけれど、それでも自分はこうやって新しい世界に突入したんだなぁ、それが素直に嬉しいなぁなんてことも思ったりもするのです。
それも大きな変化ではあるけれど、やっぱり今までの自分の人生から地続きで連なってるんだよなぁ、きっと。

ライヴ後の友達との呑みも、ライヴの感想から過去の話に遡りつつも、やっぱり今の話になるし、フラッシュバックして鮮明に思い出される思い出も、今のそれぞれの生活も同様にもう何もかもが全て愛おしかった。

企画名の「NOW AND THEN」ってのは色んな意味を包み込む絶妙なタイトルだったなぁなんて思いながら帰路に着いたのでした。
 
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春にして君を想う

小沢健二の作る音楽もさることながら、彼の書く文章が好きだったりする。

 
GINZAの別冊付録のOliveと岡崎京子展で買ったカタログ、それぞれに彼の短い文章があり、それを読んで改めて思った。
 
物事に対する着眼点のユニークさ、思慮深さ、そしてそれを表現する時の柔らかいけれど確かな感じ。
必ず「光」を感じるところ。
 
「強い」と「優しい」は両立できるんだなんて考えたりする。
(それは糸井重里のそれにも同じ感じがするのだけれど)
 
 
https://instagram.com/p/01MHPjriwC/ 
 
新しい季節が来たね。
春にして君を想う
 
 

七転び八起き

毎晩寝る前にストレッチと筋トレを続けてきてたんですが、ここ2週間くらいグズる娘の寝かしつけに必死でサボってました。(言い訳)

そしたら久しぶりに鏡でまじまじ自分の身体見たらまた痩せててこりゃいかんと。。

と言うわけで今晩から再開です。

 

やー、本当に物事を続けるってのは難しいね。

習慣にするまでの努力の大変さと、それをやめることの簡単さ。

いとも簡単に。

 

でも大切なのは習慣が途切れた時に心が折れそうになるんだけど、そのまま止めちゃわないでもう一度始めること。

その図太さこそが大事な気がしてます。

 

と言うわけで土日アッと言う間に終わってしまいましたが、また明日からがんばります。

https://instagram.com/p/0zfx_xLi0Q/

 

星野源のライヴDVD、とりあえず弾き語りの方は見終わったー。

来週またバンド盤の方観よう。

楽しみ♪

みんなちがって、みんないい (by 金子みすず)

昨日ブログで取り上げたルミネの動画は結局書いた通りその後「Yahooトップ掲載→YouTube閉鎖→公式サイトで謝罪」というオチになってしまいましたね・・。

 

実は批判めいたこと書いたものの「もしやこれ最後にちゃんとユーザー納得のストーリーが用意されていて、ただの炎上マーケなのかも・・。単にわーきゃー騒いでる思慮の浅い人間の1人になっちゃって、ルミネの思惑にうまく乗せられたのかな・・?」なんて思ったりもしてたのですが、あのぶっきらぼうな謝罪文見ると本当にあれがよいと思って作っていたような節もあり、真相は闇の中ですが、なんだかなぁ・・って感じです。

 

しかしやや日常化している気もする「炎上」に関するアレコレに対して、普段は横目で見ているというか、まぁ当事者意識なんてないから特に不満や怒りなんて感情は湧き上がらず対岸の火事って感じだったのですが、今回ルミネの件に関しては自分自身も色々思うこともあったりして注目してたこともあり、改めてその着火から鎮火(と言うか全焼か・・)までの勢いの強さというか、その一連の流れを目の当たりにして、ちょっと恐怖すら感じました。

語弊があるかも知れないけれど、世論が戦争に向かっていく時ってあーゆー感じなのかななんて。

 

最近、たとえばメチャクチャスピード出してる車が走ってたり、ちょっとオーバーな表現とかしてるCMの下の方に小さく「CM上の演出です。」って文言が入ってたり、ポテチの袋に「開封時に切り口で手を切らないようにご注意ください。」って入ってたりする。

「そんなん誰でも分かってるでしょー!わざわざ入れなくていいのに・・」とか「これ、おれのことバカにしてるのかな?」なんて思ったりもしますが、でも実はそれって本当にユーザーのことを思い遣って書いているわけでなくて、単にクレーマーの批判が怖いから予め入れておくことでそういった状況になるのを未然に回避してるに過ぎないんだよね。

自分としてはその姿勢うんぬんよりもそうせざるを得ない世の中の状況に対して思うところがあります。

なんかこう「間違ったものは絶対に許さない!」っていう恐ろしいまでの正義感というか。

 

今って世の中がどんどん「いい/悪い」とか「勝ち/負け」とか「ありか/なしか」みたいな二元論の世界になってしまっていってる気がするんだよね。

ある境界線があって、そこを1ミリでもはみ出たらもうアウト。

企業だろうが、有名人だろうが、一般人だろうが関係なく、世の中が全力で潰しに掛かってくる。

そうなるともう批判が怖くて思ったこと何も言えなくなっちゃう。

でもそれって本当に窮屈な世界だと思うんだよね。

 

それに関連する昨日あった面白い出来事。

ジョジョのアニメ観てたら変な表現が。

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ん?口元が黒い・・。

これ、承太郎が高校生なのに喫煙してるからこんな風になってるんだと思います。

ちなみにこのタバコを吸うシーンはストーリー上必要な表現だったので削除まではしなかった模様。

明らかに不自然ですが、まぁ苦肉の策って感じなんだろうね。

制作スタッフもここをどう処理するかは議論があったんだろうなぁ・・。

 

そしてこっち↓は去年GyaOで観た「じゃりン子チエ

なんと学校の先生が小学校のチエちゃんに日本酒イッキ飲みを強要してます(笑)

(この絵は笑顔だけど、その前のシーンまでは嫌がっていました。当然か・・)

しっかし、なんつう・・(笑)

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調べたら1980年のアニメでした。

35年で時代は変わったのだなぁ・・しみじみ・・。

今これやったら絶対に炎上の後に打ち切りだよ・・

寛容な時代だったなぁ・・。

 

このじゃりン子チエのこの表現は間違いなくNGだし、問題ありだけど、でも正直なところこういう表現があってもいいと思うんだよね。

これ最初に見た時は「えっ!?いいの!?」っていう驚きと、それと共に「よくぞやってくれた!」っていう痛快な気持ちの両方が同時にこみ上げたのを思い出しました。

いや、もちろん配慮は必要だよ。

法律を犯すことや、人が不快になるようなことをすることを肯定するわけでは決してないけれど(ルミネのようにね)

でも、世の中には色んな価値観が存在して、それらは全て二元論で簡単に片付くものではないんだってことを、あらゆるものが存在し得ることなんだってことを忘れないようにしなくちゃいけいなぁ、認めてあげないといけないなぁって思うんだよね。

そういう落とし所を見つけるのはますます難しくなってきたなぁとも思う。

 

色んな意見や表現があっていい。

正解はひとつじゃないし、多様な価値観が共存すべき。

だって、誰一人同じ人なんていないんだもん。

それを許せなかったら自分自身の存在も許してもらえないってことだもんね。

そういう意味では昨日のルミネの件で、ある意味自分が炎上に加担したことに対して少し良心の呵責を感じています。

そんな別に自分に影響力があるとも思ってないし、まぁあれだけの会社があーゆーものを作るってことにはどうかと思う部分があったから書いたのだけれど。

 

白でもなく、黒でもなく、グレー。

なんかそういう曖昧な落とし所がある方が世界が平和になると思います。

大事なのは「寛容」だね。

 

みんなちがって、みんないい (by 金子みすず

 

です。

 

 

 

 

 

蛇足ですが・・

矢口真里の不倫は総スカンなのに、混んでる電車で2席分使ってるオジサンやオバさんには誰も文句を言わないのも不自然で不健全だと思う。

前者なんて別に多くの人は直接被害にあってないし、むしろ後者の方が切実に腹が立つのに。まぁ言ってしまえば後者で飲み込んだストレスのはけ口に前者がなっているとも言えるってことかな。

書店からどんどんエロ本がなくなってきてるのに、ネットなら子供だろうが誰だろうが簡単にモザイクなしの剥き出しのアレコレが見れちゃうのも不健全。

と、まぁその辺はまたいつか機会があれば書いてみます。

 

ルミ姉(仮)の逆襲

一部で話題のルミネの動画。
まずはご覧ください。
 

 
ひどい。。
男の自分が見てもこの内容はひどいと思います。
声高にセクハラを叫ぶつもりはないけれど、まぁ間違いなくセクハラだよね。
 

この動画の内容に関して、この方が書いてる内容に完全同意。
やー、しっかしどうしてこうなっちゃったかなぁ。。
 
 
で、ちょっと面白い想像してみました。
 
もしかしてこれはルミネで働く女性社員たちの逆襲、内部告発なのでは!?と。
 
この動画が公開されるまでに、たくさんの関係者の目に触れてるはずだよね。
この制作を発注するルミネの広告、広報担当、広告代理店、制作プロダクション。
で、こういうものは当然ですが担当一社員の独断で決定するわけもなく、必ず上に確認するわけです。
それこそ段階を経て最後には社長とかね。
 
ルミネがもしこの動画まんまの社風なのであれば、この一連の制作に携わる女性が
「これはセクハラです!」
と苦言を呈したところで男性社員は
「はっ?何がおかしいの?女性を応援するいいストーリーじゃん。おれなんか感動してちょっと泣きそうになっちゃったよ」とか
「女のくせに生意気だな。だから結婚できないんだよ、コイツは。いずれ左遷だな・・」
とか思うのではないかと思うのです。
 
そしてそんな感覚が当たり前に万延する世界で1人で抗っても逆に自分が潰されちゃうし、消耗、疲弊するだけなのではないかと。
 
そこで女性社員は考えた。
「そうだ!この会社がおかしいことをみんなに知ってもらおう!そしてみんなに会社に間違っていることを分からせてもらおう!」
あっ、突然登場したこの女性社員は動画制作に携わるルミネの広報担当ルミ姉(仮)です(笑)
 
ルミ姉(仮)は馬鹿な男性社員が気付かないことをいいことに「女性を応援する」体で普段感じてるセクハラをストーリー内に盛り込みまくります。
女性なら多くの人たちが不快に感じる、けれども男性は一切気付いていない日々のあれこれを。
 
企画出しからコンテ、撮影、編集、それぞれの過程を経て、いよいよ完成間近。
公開に値するクオリティかどうか最終チェックするため、次々と上層部に見られる動画。そして上層部の誰もが絶賛します!
 
「ルミ姉(仮)クン、素晴らしいよ、この動画は!まさに我々の目指してるビジョンを体現している!これならブランドイメージも更に上昇するぞ!よくやってくれた!今度お礼にランチでも!ムヒヒ」
動画は上層部の賛辞を受け、OKの太鼓判。
そしていよいよYouTubeにて全世界に公開されました!
 
すると、どうでしょう。
多くの女性が共感し絶賛されるはずの動画は、むしろ逆に多くの女性の反感を買い、批判の嵐がネット上に吹き荒れているではないですか!(←イマココ)
 
上層部「どどど、どーゆーことなんだ!!?ルミ姉(仮)クン、これは一体どうなってるんだ!!」
 
ルミ姉(仮)「わわわ、分かりません!私はただ上層部のみなさんの想いを代弁する映像を作ろうと必死だっただけです!それがまさかこんなに批判されるなんてー!(当たり前だでしょ、予定通りよ・・)」
 
上層部「そそそ、そうだよな!我々は全くおかしいことを言ってないぞ!あくまで女性を純粋に応援する気持ちでやってるのに何でなんだ!?」
 
ルミ姉(仮)「もしかして当たり前と思っている我々の感覚がおかしいのかも知れません・・。ここは批判の声に耳を傾けてみてはどうでしょうか・・?」
 
上層部「なんだって!?どうして我々がそんなことしなきゃならんのだ!こっちは全くおかしいことをしていないんだぞ!!(怒)」
 
ルミ姉(仮)「でもこのまま炎上を続けるとツイッターだけでなくYahooのトップにニュースで出ちゃいますよ!そうしたら相当なイメージダウンです!ましてやその勢いでテレビにまで出てしまったら、居酒屋のワ○ミとか、ユニ○ロとかブラック企業と言われている企業の仲間入りしてしまいます!(まぁ実際そうなんだけどさ・・)」
 
上層部「ムムム・・。とりあえずYoutubeのコメント欄を封鎖しろ!今後もっと批判が広がるようだったら動画自体を落とせ!(怒)」
 
ルミ姉(仮)「分かりました!でも今後のマーケティングのためにも今回の批判には全て目を通していただくのがいいと思います。ピンチはチャンスです!」
 
上層部「そ、そうだな・・分かった・・」
 
ルミ姉(仮)「ふぅ・・」 
 
 
(自戒も込めつつですが)
人を見下したり、差別する人は概して自分の価値観を信じて疑わないものです。
ましては歳を取ったり、偉くなると余計に。
そういう人のパラダイムを変えるにはよっぽど大きなショックを与えなくてはなりません。
内発的なもので変わるのが理想ですが、場合によっては外圧になります。
もしかしてルミ姉(仮)は今回の動画公開をきっかけにそれを起こそうとしたのではないでしょうか?
 
 
と、まぁあくまで完全に自分の妄想ですが、こんな風に考えてみるとこの不快な動画が一般公開されたことにも納得がいきます(笑)
この動画、2作目まで公開されているようですが、その後が楽しみです。

このテイストのまま突き進むのか、途中で「そうそう!こういうストーリーこそが女性を応援するってことだよ!」と共感を呼ぶ動画に変わるのか、はたまたこの企画自体が中断してしまうのか。

 

楽しみに見守っていこうと思っています。